Fender 1959 Bassman Reissue
Fender 1959 Bassman Reissueは、史上最も影響力のある真空管アンプのひとつです。1950年代後半にベース用アンプとして設計されたこの回路は、パワフルなクリーンのヘッドルーム、豊かな中域、スムーズなオーバードライブによって、すぐにギタリストの間で伝説となりました。現代のリイシューは、数え切れないブルース録音のサウンドを形づくったクラシックな5F6-AツイードBassman回路を再現しています。
メーカーとモデルの歴史
初代Fender Bassmanは1952年、エレキ・ベース用の小型コンボ・アンプとして登場しました。1959年までにFenderは設計を洗練させ、最も有名なバージョンである5F6-AツイードBassmanを完成させます。この回路は10インチ・スピーカー4発と、6L6パワー管を中心としたパワフルな真空管構成を採用。温かくレスポンスの良いトーンを保ちながら、それ以前の設計より大きな音量とヘッドルームを実現しました。
5F6-A回路は非常に大きな影響力を持ち、後に最初のMarshallアンプの着想源となりました。実際、最初期のMarshall JTM45は、実質的にFender Bassman回路をアレンジしたものでした。Fenderは1990年代初頭に'59 Bassman Reissueを発表し、オリジナル回路に極めて忠実なまま、現代の生産技術でツイード・コンボを再現しました。
この個体はヨーロッパ仕様のFender '59 Bassman Reissue(Model 5F6-A)で、内部の真空管チャートとシャーシの表記で確認できます。220V仕様のため、ヨーロッパでは外部トランスなしで使えます。内部のFender真空管チャート、品質管理ステッカー、工場の刻印から、無改造のオリジナルのリイシューであることがわかります。
ブルースにおけるこのアンプの意義
ツイードBassmanほどエレクトリック・ブルースのサウンドを決定づけたアンプはほとんどありません。この回路には、ブルース・プレイヤーが愛する独特のキャラクターがあります。パワフルなクリーン・トーンが、強くプッシュするとコンプレッションがかかり、歪み始めるのです。このクリーンからオーバードライブへの移り変わりは、ピッキングの強弱やギターのボリューム・ノブにダイレクトに反応します。
Bassmanの歪みは耳障りではなく、温かく歌うようなサウンドで、Stratocasterやヴィンテージのシングルコイル・ピックアップと見事にマッチします。ガラスのように澄んだクリーンのリズムから、太いテキサス・ブルースのリード・トーンまで自在に行き来できる。これこそBassmanがブルース・アンプの礎となった理由です。
名だたるブルース・ギタリストたちの使い方
多くの伝説的なブルース・ギタリストが、自らのシグネチャー・サウンドを生み出すためにBassmanタイプのアンプを頼りにしてきました。Stevie Ray Vaughanは1990年のツアーでFender '59 Bassman Reissueを使い、それまでのSuper Reverbのセットアップの一部を置き換えました。当時の初期リイシューは後のBassman LTDよりもこの個体に近い仕様で、このアンプはSRVの当時のライブ・トーンに直接つながっています。Bassmanによって低域はやや締まり、中域はよりアグレッシブになり、それが彼の力強いStratocasterのトーンと見事に噛み合いました。
Buddy Guyは、ダイナミックなレスポンスとタッチへの反応のよさから、長年ツイード系のFender回路を好んできました。Joe Bonamassaのような現代のブルース・プレイヤーも、クラシックなブルース・トーンを録るためにスタジオでヴィンテージのツイードFenderアンプを使っています。Bassman回路は多くのブリティッシュ・アンプの原型となったため、その影響は1960年代以降の数え切れないブルース録音にも間接的に聴き取ることができます。
サウンド・プロファイル
Fender 1959 Bassman Reissueには、ブルースやブルースロックにぴったりはまる独特の音のキャラクターがあります。この個体はオリジナルのブルー・フレームFenderスピーカーを搭載したままで、これはJensen P10Rスピーカーを積んだ後期のBassman LTDではなく、初期の'59 Bassman Reissueに多く見られる仕様です。Jensen搭載モデルと比べ、ブルー・フレーム・スピーカーは低域がやや締まり、アタックがしっかりしていて、ステージでも扱いやすいレスポンスです。その結果、4×10 Bassman設計ならではの広がりとダイナミックな弾き心地はそのままに、パンチがあり焦点の定まったサウンドになります。
このアンプならではの魅力
Bassmanを唯一無二にしている技術的要素はいくつかあります。まずは5F6-A回路設計で、ロングテール・フェイズインバーターとパワフルな6L6パワー部を組み合わせています。これにより、適度な音量ではクリーンを保ちつつ、プッシュすれば豊かなオーバードライブを生み出せます。
2つ目は4スピーカー構成です。10インチ・スピーカー4発は大口径スピーカーより反応が速く、ブルースのフレージングに合うパンチのあるアタックを生みます。3つ目はインタラクティブなトーン・スタック。Presence、Bass、Middle、Trebleの各コントロールが互いに影響し合い、アンプのキャラクターを細かく調整できます。そして最後に設計思想。ツイードBassmanは、複雑な信号処理や現代的なチャンネル切り替えに頼らず、シンプルで音楽的な回路で勝負しています。
この個体を際立たせているのは、オリジナル度の高さです。内部のFender真空管チャート、工場のQCステッカー、手つかずのレイアウトから、オリジナルの5F6-Aの設計に忠実な、状態の良い無改造のリイシューであることが確認できます。改造なし、コンデンサー交換なし、スピーカー交換なし — 工場出荷時そのままです。
Stratocasterと表情豊かなブルースのフレージングをサウンドの核とするGerbmanにとって、Bassman回路は理想的な相棒です。リズム・プレイに十分なクリーンのヘッドルームがありながら、Tube ScreamerやKing of Toneといったオーバードライブ・ペダルでプッシュすれば、自然な真空管の歪みも得られます。
こうしたペダルをBassmanタイプのアンプの入力につなぐと、SRVに影響を受けた多くの録音で聴ける、クラシックなブルースのリード・トーンが生まれます。アンプがピッキングの強弱に敏感に反応するので、ジャムやライブでのGerbmanの表情豊かなプレイもしっかり支えてくれます。
希少性と入手性
Fender '59 Bassman Reissueは、Bassman LTDなどのバージョンで現在も生産されています。1950年代後半のヴィンテージのオリジナルはコレクターの間で非常に人気が高く、ヴィンテージ市場ではかなりの高値がつくこともあります。リイシュー・モデルは広く出回っており、希少なコレクターズ・アイテムというより、プロ仕様のステージ・アンプという位置づけです。リイシューは一般的。1950年代のオリジナルはコレクター人気が非常に高いモデルです。
バリエーションと代替機
- Fender '59 Bassman LTD — Jensenスピーカーとパイン材キャビネットを採用したアップデート版リイシュー
- オリジナル1959 Bassman — 正真正銘の5F6-A回路を持つ、コレクター人気の高いヴィンテージ・アンプ
- Victoria / Clark Amplification — 極めて忠実にBassmanを再現するブティック・ビルダー
- Fender Bassbreakerシリーズ — Bassmanらしさを手頃な価格で味わえる現代版